なんだかうまく勝てなくて、バイオプ負ける時は一気に負けてしまうよー。
あかねちゃんも苦しんでるね。でもトレーダーのほとんどは同じことを経験しているんだ。
そうなの?私だけじゃなくってほとんどの人が?
僕もね。僕たち人間の心理、メンタルだとどうしても損失に収束してしまいがちだ。今日は心理学を交えて考え方やメンタル管理について触れていこう。
この記事はこんな方におすすめ
- バイナリーオプションで取引をしているが、メンタルが原因で負けていると感じる方
- FXやバイナリーオプションの取引とメンタルや心理学の関係を知りたい方
- メンタルを維持できない理由や解決する方法を探している方
バイナリーオプションやFXの取引で勝てるようになるうえで、メンタル管理と資金管理は必要になってきます。
むしろ、取引の手法や攻略法以上にメンタルは勝ち負けに直結してくるといっていいでしょう。
今日紹介する4つの行動心理学について、FXトレーダーやバイナリーオプショントレーダーは必ず一度は経験したことがあると思います。
自分は他の人は違う、自分はメンタルが強く管理も出来ているから大丈夫。
と思っている方も、一度読んでいただくといいかもしれません。
コツコツと利益を出し、ニコニコしていたと思ったらある日大損失をだしてしまう。そして、そうなった時に自分の行動を反省し精神的にどん底に落ちてしまい仕事も手につかない…。
私も何度も経験があります。
じゃあどうすればいいのか?
すぐに勝ちたい、簡単に必ず勝ちたい。
そう思ってしまうのも無理はないのですが、まずはどうしてバイナリーオプションでは負け出すと止まらなくなってしまうのか。
感情に任せた取引ではなく、メンタルをコントロールして取引をする為に、バイナリーオプションやFXに必要なメンタル管理について、4つの行動心理学との関係や原因と理由、対策を紹介していきます。
メンタルに「プロスペクト理論」は大きく影響。損失回避の心理
プロスペクト理論という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
バイナリーオプション取引時のメンタル状況とプロスペクト理論には密接した関係があります。
プロスペクト理論とは、「人は利益を出したいという思いよりも、損失を出したくないという思いのほうが倍以上強い」という行動心理学の理論です。
精神的な利益と損失の比率は、「1:2~2.5」とも言われていて、例えば100万円利益を出した時の喜び=50万円の損失を出した時の悲しみ。
確かに…バイナリーオプションでも、取引に勝った喜びより負けた時のほうがメンタル的につらい気がする。
メンタルへのダメージですから、一概に定量化できるものではありませんが、「人は損をするのがとても大嫌いで」で大半の人はそういう感覚を持っているのです。
すなわち、「人は損をすると強いストレスを感じて取り返したくなるメンタルに陥ってしまう」という事と同じ意味になります。
普段は冷静で論理的な思考を持ち、合理的に行動し仕事も鬼のようにできる敏腕社長が、バイナリーオプションやFX、株式など、資金を元手にリスクを負ってリターンを得る投資でなかなか仕事と同じようなポテンシャルを発揮できないという話を聞いたことがあるかもしれません。
ギャンブルも似たような性質がありますが、損得が絡むケースでは、人間は強いストレスから非合理な行動をとってしまう性質があります。
そのような局面に陥った時、人間は論理ではなく「感情」によって損失を出すような行動してしまうのです。
前提として、そのような性質が人間にはあるという事を頭に入れておいてください。
プロスペクト理論が人のメンタルに与える影響と実験
それじゃあ、茜ちゃん。今から二つ質問をするから答えてみよう。
実際に、プロスペクト理論に関する実験で、多くの人が集められ2つの実験が行われました。
どちらも2択の質問です。
あなたはどちらを選びますか?一緒にやってみてください。
質問1
B. コインを投げて、表が出たら200万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。(二分の一の確率)
多くの方がAを選ぶのではないでしょうか。
私もAを選びます。
それでは次の質問はどうでしょうか?
質問2
そのとき、同じように二つの選択肢が提示されました。A.無条件で負債が100万円減額され、負債総額が100万円になる。
B.コインを投げ、表が出たら支払いが全額免除されるが、裏が出たら負債総額は変わらない。
実験の結果はどうだったのでしょうか。
私は質問1はAのリスクなく100万円もらえる。質問2はBの全額免除かな!そっちのほうが得じゃない?
質問1はどちらも手に入る金額の期待値は100万円で同じなのですが、堅実性の高い「選択肢A」を選ぶ人が圧倒的に多かったのです。
質問2も、前提条件が「負債」を抱えているだけで条件は同じです。
ただし、質問2では、質問1で選択肢Aを選んだ人のほとんどがギャンブル性の高い選択肢Bを選択しました。
ギャンブル性が高く、質問1では選択しなかったのにです。
このことから、人は、
「目の前の利益が手に入らないリスクから回避したい」
「50%の確率でもいいから200万円の負債から逃れたい」
という、損失リスクを回避する行動を選択してしまうということがわかっています。
確かに…自分の事と当てはめても同じことが言えますね。
投資は「損小利大」を目指しましょうと言われますが、多くの人が「損大利小」になってしまうのはこのような心理的な効果が出てしまうという事です。
プロスペクト理論のメンタル対策
バイナリーオプションで取引をする時、同じような精神状況に陥っていないか、一度再確認しましょう。
目の前の勝ち負けに集中しすぎると、このプロスペクト効果に陥りやすいです。1回の取引ではなく、長期的に見る冷静なメンタルを心がけましょう。
- 取引の結果を視覚的に分析し、わかるようにすることで冷静になるメンタル対策
収支をつけて、客観的に長期的なトレードの結果をみれるようにすると冷静さを保つことに繋がります。
関連記事バイナリーオプション収支分析表の使い方(無料で収支表を入手!)
「コンコルド効果」が取引時メンタルに与える影響と対策
コンコルド効果とは、今まで投資した時間やお金が無駄になることが嫌で、頭では辞めたいと思っているにも関わらず、やめられない状態に陥るという心理現象です。
こちらもバイナリーオプションの取引で再現しやすくメンタルに強い影響を与えやすい効果です。
サンクコスト効果とも呼ばれています。
例えば、パズドラやモンスト、怪盗ロワイヤルなど、スマホゲーム・ソーシャルゲームにはまったことのある人ならわかるかもしれません。
課金などをして、毎日多くの時間を費やしてきたけれども、すでにゲーム自体には飽きていてお金と時間を浪費しているからやめたい。
そう考えているのになぜかゲームを続けてしまう。
これは、今まで使ったお金と時間などのコストを無駄にしたくないというコンコルド効果が働いています。
これは、私経験がある…かけた時間を返してっ!っていうメンタル状況になるよね。
バイナリーオプションやFXでの取引で注意が必要なのは、待ちに待ったトレードタイミングが訪れた時。
トレードを開始したが、相場はどんどん自分がエントリーした方向と逆に進んでしまう。
大きなトレンドができて予想が当たらなそうで負けたと思っても、続けて同じ方向にトレードし続けてしまい、それまで分析をしっかりしてコツコツ取引をしていたにも関わらず逆に大きく損失を出してしまう。
コンコルド効果によって、こういったことが起こってしまうのです。
コンコルド効果のメンタル対策
相場は常に存在していて、明日も明後日も1年後も取引ができる。だから、今の一瞬に囚われず自分の相場観を養う。といったような余裕を持つといいかもしれません。また、1回のトレード資金を小さくするのも有効です。
- バイナリーオプション時にリラックスする方法や、冷静になる方法など紹介しています。
こちらはツールを使った場合の記事ですが、使わない場合も香りや環境を整えるのはメンタルにも効果があります。
関連記事バイナリーオプションのツールを使いこなす為に初心者が注意すべき4つのこと
バイナリーオプションやFXで「確証バイアス」に注意しなければならない理由
確証バイアスとは、自分の先入観に基づいて自分に都合のいい情報だけを集めて、それによって自分の先入観や考えを強めていくという効果です。
こちらは、簡単に言うと「思い込み」によって思考ロックしてしまうメンタル状況のことです。
バイナリーオプションでエントリーする方向を、分析によって上方向に相場が上昇していくと判断しトレードをしようと思っている時に、トレンドが上昇傾向にあると思いたい、勝ちたい一心で、上昇トレンドの判断材料を集めてしまうということです。
そうなると、逆方向に行く可能性がある分析材料などは目に入らなくなり、自分のエントリーしたい方向である、上昇の材料を探す為の分析にシフトしてしまいます。
この思いが強ければ強いほど、フラットな相場分析ではなくただの「思い込み」になってしまい、チャート分析とは言えない取引をすることになってしまいます。
このメンタルも…、上向きのトレードをしてたらそっちを応援したくなるしわかるなぁ。
感情でバイナリーオプションやFXの取引をすることに繋がりいつかは資産を大きく減らしてしまう事に繋がります。
「確証バイアス」へのメンタル対策
相場観という言葉があるけれど、相場はランダム性もあってどんなにチャート分析しても思い通りにはいかないもの。自分が取引する時のルールを決めて、こちらもまた俯瞰して冷静に相場を見る訓練をしていくしかないかもしれません。
- 取引ルールのベースとして、シグナルツールを使ってみるのも有効です。
RSI、CCI、ADX、ボリンジャーバンドを利用した「Infinite_turbo」は無料でダウンロードできます。
関連記事バイナリーオプション用無料逆張りツール【4つのおすすめロジック搭載】公開!
「カリギュラ効果」は禁止されるほどやりたくなるメンタル効果
カリギュラ効果とは、禁止されることで、その禁止事項を破りたくなる心理的効果のことでメンタルや行動に与える影響が多いです。
有名なところでいうと、「鶴の恩返し」や「浦島太郎」などの、
「絶対に〇〇〇しないでください。」
というものです。
youtubeなどのサムネイルや、人気のブログなどの表題にもなっていることも多く、
「この動画は絶対に見ないでください。」
「人生が変わる位の衝撃を受けたくない方は、この先は読まないでください」
など、皆さんも見かけたことがあるのではないでしょうか。
人間はこのように、行動を制限されると反対の事をしたくなるメンタル的な衝動にかられて、とても気になり行動を起こしてしまいます。
バイナリーオプションの取引においてでも、誰かから、
「マーチンゲール法は危険な手法だからやめたほうがいい」
「相場のトレンドが強すぎるところで逆張りをしてはいけない」
「指標発表の時はバイナリーオプションをしてはいけない」
などアドバイスをもらったとしても、トレードせずにはいられない。
といった事が起こってしまうのです。
「カリギュラ効果」のメンタル対策
完璧主義な方が逆に陥りやすいのがこのカリギュラ効果。
「〇〇してはいけない」などの禁止目標でルールをがちがちに固めず、「もし〇〇をしてしまいそうになったら、××をする」など別の方法に昇華するルールやメンタルを持つのが有効と言われています。
例えば、指標発表でトレードしない!ではなく、指標発表でトレードしたくなったらデモで取引する。などです。
- 「どうにでもなれ効果」というメンタル効果とも関連があります。
時間が限られた方やサラリーマンの方が陥りやすい効果とその対策について紹介しています。
関連記事サラリーマンが副業でバイナリーオプションをする時注意すべき「どうにでもなれ効果」
まとめ
今回は、バイナリーオプションに必要なメンタル管理として、4つの行動心理学との関係とそのメンタルへの対策を紹介しました。
- 「プロスペクト理論」は損失回避の行動心理学。メンタル対策としては、長期的な目線で取引をする心構えを持つ。
- 「コンコルド効果」はサンクコストともいわれ、時間やお金をかけた分だけもったいないと思う効果。相場は明日も続くので目先の利益や取引にとらわれない。
- 「確証バイアス」は思い込み。チャートの値動きを必ず予想できる人はいない。取引のルールを決めて思い込みで行動しない練習を。
- 「カリギュラ効果」は禁止されたことをやりたくなるメンタルに陥ること。禁止ルールで自分を縛らず、別の方向にスライドするルールにするといい。
正直なところ、バイナリーオプションやFXで負けが続いたり大きく損失を出してしまうと、気持ちがまいり自分を責め続けてしまうメンタルになってしまうものです。
もちろん、トレードをしていくうえで自分の行動を反省し、冷静に分析して改善を繰り返していくことでこそ前進し結果に繋がっていくものですが、必要以上に自分を攻めすぎてしまうとメンタル的にも持たなくなってしまいます。
重要なのは、「人間はこれらの行動心理学に左右され、メンタルに影響がある。感情的に人間は行動をする生き物である」ことをまずは知り、それを防止する為の方法や対策、環境を構築して、自分自身のメンタルをコントロールしていくことです。
私たちトレーダーの誰もが通る道であることを受け入れたうえで、しっかりと対策をしてトレードに臨むようにしましょう。
メンタルに与える色々な効果があるんだね!まさに私もこの前取引した時プロスペクト理論の精神状況だった…
うん、損失は痛いし辛いよね。メンタル対策を何とか仕組み化して、トレードをしていくことを心がけていこうね。
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