今日はバイナリーオプション取引の攻略や手法で人気のフィボナッチについて説明しようと思うよ。
フィボナッチ?そういえば、以前に紹介してくれたカスタムインジケーターの記事にフィボナッチでAutoFib TradeZonesっていうインジケーターがあったね。
そうそう、数学的な話なんだけど「黄金比」って言われるものだね。フィボナッチとラインだけで勝っているトレーダーの人もいるらしいよ!今回の記事では、フィボナッチがどういったものか、そして引き方など覚えていこう。
バイオプと数学、黄金比…なんだろう!初心者の私でも理解できるかな
この記事はこんな方におすすめ
- フィボナッチや黄金比、歴史や種類について、詳しく知りたいという方
- フィボナッチをバイナリーオプションやFXの取引に取り入れる方法を知りたい方
- 具体的にフィボナッチをMT4チャート上に引く方法や使い方を知りたい初心者の方
それでは、早速フィボナッチとは?そしてフィボナッチが人間心理にどう影響しトレードに使われているのか。
MT4への引き方やバイナリーオプション取引時に意識すべきポイント・手法への有効な使い方などを見て行きましょう。
人は黄金比率が好き!?バイナリーでのフィボナッチとは?
フィボナッチとは、バイナリーオプションやFXなどで使われる場合、
水平線やトレンドラインなどと同様、MT4で自らチャート上に描写するタイプのインジケーターの事を指します。
初心者でも使いやすいことから世界中で好まれて利用されています。
こちらの図は、フィボナッチリトレースメントというものを引いてみた図になります。
MT4で初期状態から利用できるフィボナッチは「フィボナッチ・リトレースメント」「フィボナッチ・タイムゾーン」「フィボナッチ・ファン」「フィボナッチ・アーク」「フィボナッチ・エキスパンション」の5種類ありますが、それぞれの用途なども伝えていけたらと思います。
まずはこのフィボナッチ。そもそもいったい何なのでしょうか?
フィボナッチという名前は、人の名前でイタリアの数学者であるレオナルド=フィボナッチさんの名前からとられているようです。
この方が提唱した、フィボナッチ数列がベースになっているものです。
このフィボナッチ数列。
もしかすると見たことがある人がいるかもしれませんが、このような数列です。
1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233,377,610…
ある2つの規則性に基づいた数列になっています。
法則1)
連続する2つの数字の合計が次の数字になる。
例)
1+1=2
1+2=3
2+3=5
3+5=8
・・・
法則2)
1つ後の数字で割ると、0.618になる。
2つ後の数字で割ると、0.382になる。
3つ後の数字で割ると、0.236になる。
例)
21÷34=0.6176…≒0.618
34÷89=0.3820…≒0.382
89÷337=0.2360…≒0.236
なんかフィボナッチって不思議…。
これは、数列の中でどの数字の組み合わせだとしても同じようになります。
この0.236、0.382、0.618は、「フィボナッチ比率(=黄金比率)」と呼ばれています。
ここまで数字ばかりで何が何だか…と思うかもしれませんが、この比率が実は人間の心理に大きな影響を与える数字であるという事がわかっているのです。
黄金比率と人間心理の関係
フィボナッチ(黄金比率)というのは、不思議なもので人が無意識のうちに好む比率だといわれています。
例えば世界中から絶世の美女と言われる有名女優や、クラスのマドンナだったあの子の顔。実は黄金比率でできているとも言われているんですよ。
比率が左右対称。すなわち1:1も黄金比率と言われていて人は好みます。
それ以外にも特に、0.618が意識されていて、それらで構成されている形状のものは美しい調和が取れていて、ピラミッドやミロのビーナス、凱旋門やモナリザ、金閣寺、iPhoneなどにも取り入れられているとか。
黄金比、フィボナッチと言えばこちらの図がお馴染みとなっています。
これは、ちょっと不思議な図ですが、正方形と、片方の辺の長さに0.618をプラスした長方形を描いたものです。
残った長方形を同じように正方形と長方形に分けて、徐々に徐々に小さくしていく。するとずっと同じ比率の正方形と長方形が出来続けます。
そしてそれぞれの正方形の中に、円弧を描いていくと「黄金螺旋=無限に続く渦巻」が完成します。様々なデザインにこのロジックが応用されて使われているようなんですね。
というわけで、フィボナッチ比率は、
「大多数の人が見て、美しい。心地よいと感じる。」
数字として、昔から利用されていて様々な実績があるという事。
オカルト的ではありますが、相場の世界でも好んで使う方が多いのです。
バイナリーオプションやFXでの為替チャートの値動きは参加している人が決めるものですから、世界中の投資家の思惑が入り混じっています。
皆さんも、チャートを見ていて、
「なんか綺麗に波のようになっているな!」
「規則性がなくて、あまり綺麗な形ではないな。」
など、何となく直観的に感じたことがあるかもしれません。
無意識のうちに人は、日頃から本能的に好むフィボナッチ比率や自然の摂理を働かせてしまうものなのです。
フィボナッチを意識するトレーダーが一定数いる。というところが大事ですね。
ただ実際に相場の反転ポイントなどはこのフィボナッチの見えない力が働いているわけでなく、
- 水平線(レジサポライン)やトレンドラインなどテクニカル的なもの
- 心理的な00線などの要因
- ファンダメンタルズ的な要因
など様々な事柄が起因しているものです。
しかし、実際に人間が裁量でトレードをしていくうえでチャートを見て判断します。
新規でポジションを持つ、押し目買いや戻り売り。
利益を確定する、損切をする。
利益を上げようと考える人間は何かしらで根拠を求めますので、その中でこのフィボナッチが本能的に働くというところは自然でもあります。
フィボナッチ、奥が深いね…。でも、確かにバイナリーオプションをする時チャートが綺麗とか思う時あるな。ところで、実際にどうやってバイオプの攻略で使っていくの?
前置きが長くなったけど、実際にフィボナッチをバイナリーオプションやFXのトレードに使っていくうえで、どのような種類と使い方があるのかを見ていこうか。
フィボナッチの種類と役割
MT4でデフォルトで入っていて描写できるフィボナッチは5種類あるのですが、バイナリーオプションで実際に最も使いやすく、使われていると言えるのは、「フィボナッチ・リトレースメント」です。
フィボナッチ=フィボナッチ・リトレースメントの事と考えてもらってもいいですね。
強いてもう一つあげるなら、「フィボナッチ・エキスパンション」も使いやすいかもしれません。
フィボナッチ・リトレースメント
最も多く使われているのがこちら、フィボナッチ・リトレースメントです。
フィボナッチ・リトレースメントは「価格」に対してフィボナッチ比率を活用しているモノです。
高値と安値を自身で選択し、その間に対してフィボナッチ比率を表示することによって、サポートやレジスタンスになる目安のラインを表示してくれるというテクニカル指標です。
このフィボナッチ・リトレースメントがバイナリーオプションに最もよく使われているフィボナッチの種類なんです。
相場は波のように動いていることもあり、トレンドが出来ている時であっても単純に一方向へ進み続けるわけではなく、必ず「押し目」や「戻り」を作っていくものです。
事前にフィボナッチ・リトレースメントを引いておくことで、反転する可能性がある水平ラインを予測します。特にレンジ相場で力を発揮すると考えていいと思います。
リトレースメント(Retracement)の日本語の意味は、全体的な方向性に反発して逆方向に振れる。簡単にいうと「反転する」という意味です。
フィボナッチ・タイムゾーン
フィボナッチ・タイムゾーンは、「時間軸」に対してフィボナッチ比率を活用している指標です。
相場が動いたり止まったりする周期を時間軸で計算します。
相場は、レンジとトレンドを交互に繰り返しますが、前回の上昇トレンドはこれくらい期間続いたので、次はこのあたりで再度トレンドが発生する。
フィボナッチ・タイムゾーンはそういった時間的な推移について、フィボナッチ数列で計算します。
フィボナッチ・ファン
フィボナッチ・ファンはトレンドラインの角度について、フィボナッチ比率を活用しているモノです。
トレンドラインを引き、そのラインを割った後、次に反転するポイントをフィボナッチ比率で予想します。
トレンドラインを引く始点となる場所から、角度が違うトレンドラインを何本も引くイメージですね。
フィボナッチ・ファンは斜めに引くラインですので、時間が経過と共にラインに当たる価格帯も変わっていきます。
フィボナッチ・アーク
フィボナッチ・アークは、時間的要素を取り入れたもので、「円弧(えんこ)」を用います。
高値と安値を形成した時間に対して、この先どのあたりが時間的に支持帯・抵抗帯なるかを予測します。
ちょっと独特ですが、MT4のチャート上で抵抗として反応しているところはありますね。
フィボナッチ・エキスパンション
フィボナッチ・エクスパンションとも呼ばれますが、このフィボナッチ・エキスパンションはトレンドが出来ている時に力を発揮します。
トレンドが出来て、一端反転して、また押し目や戻しをつけた後トレンドが再開した時。つまり山と谷が出来た時に、次はどのあたりまでトレンドが伸びていくかをフィボナッチ比率で予想するものです。
エリオット波動とも深く関わりがあり、FXでより有効かもしれません。
トレンドは「Nの字」で動く習性があるので、最終的に到達するラインがどのあたりかを推測する時などに使われます。
バイナリーオプションでも、トレンド方向にトレードをして押し目を狙う手法の方などは好んでエクスパンションを利用すると聞いたことがあります。
この、トレンドって、前に勉強したダウ理論の動きだね!
そうそう、フィボナッチ50%や38.4%、61.8%あたりはトレンドの押し目や戻しとピッタリ合うなんてことも多いんだよ。大きな時間足の取引でも使われていることがわかるね。
MT4で実際にフィボナッチを引いてみよう
今回は、最も人気でありバイナリーオプションでも有効と言われているフィボナッチ・リトレースメントを引いていきましょう。
フィボナッチをMT4上のチャートに引いてみた動画
実際にフィボナッチをMT4上のUSDJPY(ドル円)の5分足チャートに引いてみた動画はこちらです。
引くのは結構簡単です。参考にしてください。
フィボナッチをチャート上に引く流れ
順番にフィボナッチをチャートに引く流れをお伝えしていきます。
MT4の上のツールバーにあるフィボナッチマークをクリックします。
もしくは、上部のメニューバーから、「挿入」ー「フィボナッチ」ー「リトレースメント」を選択します。
目安とする、直近の最高値、最安値付近を結びます。
ここで注意してほしいのが、そこまで厳密に結ばなくても大丈夫ということです。
このフィボナッチはあくまでも目安です。
水平線(レジサポライン)と同様、反応しているであろう部分をうまく結んでいくイメージでいいでしょう。
高値・安値を結び出来たフィボナッチの表示がこちらです。
結んだ線が、赤い点線で表示されます。
そして、横方向に黄色い線が表示されました。
これが、結んだ価格の間の中で、フィボナッチ比率(黄金比)として引かれたラインです。
初期値では、0.0、23.6、38.2、50.0、61.8、100.0の線が表示されます。
バイナリーオプションやFXは未来の相場状況を予測したいところですから、チャートの時間を少し先送りしてみましょう。
こちらの例は、USDJPY(ドル円)の5分足ですが、このようになります。
見ていただくとおり、「38.2」(フィボナッチ比率で言うと0.382、0.618の逆)のところでチャートが反応していることがわかります。
さらに、23.6でも反応していますね。
このように、不思議とフィボナッチラインは意識されているのです。
フィボナッチの表示に「76.4」を追加する
MT4の初期設定のままだと「76.4」のラインは表示されません。
このままだと気持ちが悪いので、表示させてみましょう。
フィボナッチの点と点を結んだ赤い点線をクリックしてアクティブにした後、右クリックをして、「Fiboプロパティ」を選択します。
すると、フィボナッチのプロパティが出てきますので、フィボナッチ・レベルタブをクリックした後、右側の「追加」ボタンをクリックします。
すると、左のレベル設定・説明のところに空欄が出てきますので、そこに追加したい値を入れます。
今回は「76.4」ですので、
- レベル設定:0.764
- 説明:76.4
を入力してOKを押します。
すると、76.4のラインが表示されることになります。
まとめ
今日はバイナリーオプションで意外と使われているフィボナッチ(黄金比)とは?引き方と攻略ポイントというテーマで解説してきました。
- フィボナッチ=黄金比と言われ古代から人間心理に深く影響してきた数列のこと。トレードではフィボナッチは水平線やトレンドライン、移動平均線と並ぶ大人気のテクニカル分析指標として使われている。
- フィボナッチの中でも特に人気なのがフィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エキスパンション。この二つはバイナリーオプションやFXの攻略で使いやすいので使い方は覚えておきたい。
- フィボナッチ数列である「0.0、23.6、38.2、50.0、61.8、76.4、100.0」は相場の節目になりやすい。水平線や移動平均線、トレンドラインや他の反転系オシレーターなどの手法、攻略要素と合わせて使うこともできる。
このフィボナッチは色々と便利なのですが、水平線と合わせて活用するとFXやバイナリーオプション取引の判断材料の1つとして活用ができるといえます。
バイナリーオプション初心者の方でも、シンプルなものですから使いやすいはずです。裁量のトレードで利用してみてください。
ただ、水平線と同様、何度も割ってくるような状況などは注意です。ラインは常に生きているわけではなく、トレンドが出来てきた場合などは当然破られてしまうものです。
使い方によっては、ちょっとしたレンジ相場などで活躍することになるでしょう。
- フィボナッチや水平線と合わせてトレード攻略に。反転ポイント判断に便利。
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フィボナッチ…奥が深いね。名前がなんだか憶えやすいというか、かっこいい。バイナリーオプションで使ってみたいな。
そうだね、このフィボナッチも水平線やトレンドラインと同じで自分で実際に引いてみて、どうやって取引に使っていくか。ツールと併用したり、自分のルールに当てはめてみるのがいいかもしれないよ。