バイナリーオプションとFXの5つの大きな違いと共通点

あかねあかね

ジローさん、FXとバイナリーオプションってどう違うの?


ジロージロー

FXとバイナリーオプションは同じ為替相場のトレードだけれど、トレードの種類としては大きく異なる部分がある。今日は違いについて説明していこう。

この記事はこんな方におすすめ

  • バイナリーオプションとFXの違いについて知りたい方
  • これから、FXとバイナリーオプションどちらをやっていこうか迷っている方
  • FXもバイナリーオプションもよくわかっていない初心者の方

「私はバイナリーオプションとFXどちらをすればいいでしょうか?」

という種類の質問がたまにあります。

そういう時、私は「ご自身がやりたい投資をするべきです。」と回答しています。

きっと求めている答えは明確に何か伝えて欲しいという思いがあるのだと思いますが、どちらの投資が向いているのか。

こればかりは実際になんとも言えないところはあります。

ご自身の性格や投資に費やすことができる時間や資産状況など、様々な要素で変わってきます。

私が大きく異なると考えるバイナリーオプションとFXの共通点と5つの大きな違いはこちらです。

バイナリーオプションとFXの5つの大きな違い
  1. FXは利幅を求め、バイナリーオプションは値動きの方向を求める。
  2. バイナリーオプションは投資時点で損失と利益が確定する
  3. FXのほうがトレーダー人口が多くメジャーである
  4. バイナリーオプションはノミ取引、FXはインターバンク取引(海外の場合)
  5. FXは中期・長期トレードや自動売買など選択肢の幅が広い

これからバイナリーオプションかFX、どちらを選択しようか迷っている方など、参考にしていただければと思います。

合わせて、最後に共通点も紹介していきます。

バイナリーオプションとFXの5つの大きな違い

バイナリーオプションとFXの5つの大きな違い

FXは利幅を求め、バイナリーオプションは値動きの方向を求める

FXは利幅を求め、バイナリーオプションは値動きの方向を求める。

これが最も大きな違いといえるでしょう。

通貨におけるマーケットの動向を予想するという観点ではFXとバイナリーオプションには通ずるポイントがありますが、基本的には全くの別物であるという認識を持っていた方がバイナリーオプションでは利益を出しやすいです。

FXもそうですが商品先物取引や株式取引といったトレードに共通するのはロスカットを実行するタイミングであり、全ての結果を左右すると言っても過言ではないですがバイナリーオプションは時間が訪れると自動で取引が計算されます。

ロスカット=損切。負けを自分で確定するということですね。

バイナリーオプションには、他の投資では当然のように存在している概念自体が存在していないので、バイナリーオプションから始めた方がわかりやすい反面、既にFXをやっていた方は迷いや戸惑いを覚えてしまう点です。

FXもバイナリーオプションも同じ為替を扱う投資ですが、ゲームのルールが全く異なる。

というイメージです。

あかねあかね

トランプで言うところの「ブラックジャック」と「大富豪」のような感じ?


ジロージロー

まぁ、簡単にいうとそうだね。同じものを使っていても、ルールが全然違う。

  • バイナリーオプションのルールやイメージをつけるというところで初心者の方向けにまとめてみました

バイナリーオプション初心者がまず最初に知っておくべき事、やっておくべき事をまとめています。
関連記事 バイナリーオプションとは?初心者の為の7つのステップ

 

バイナリーオプションは、内在しているリスクを先延ばしにせずに、都度短時間で利益や損失を清算できるところは大きな特徴です。

逆に、FXで悩みの種になりやすいのは、トレンドに乗ることができて次々と資産が多くなっていき、そうした状態が深夜から朝方にかけても収まらず、どこでトレードを終わればいいかわからない。

というような状況です。

たとえ眠気を感じても処理はできずに時間だけが過ぎていき、気がついた時にはそのままのポジションにして眠りこけて結果的に損をするトレーダーが多いのも事実のようです。

ジロージロー

FXをする場合は、利確や損切など、トレードを開始するところ~トレードを終わるところまでしっかりと意識する必要があるってことだね!

一方バイナリーオプションは自動終了するのでFXのような問題が引き起こされないですが、手放しで喜ぶわけにはいかないのが一回のトレードでのポジションのサイズ(トレード金額)を分散しなければならないという重要事項があるといえます。

バイナリーオプションはエントリーした時点で損失も利益も予測できますが、その分予め資産を自らでコントロールするということが非常に重要であるということですね。

そのため、一回のトレード金額は投資資金の1%から2%未満に抑えるというところが大切になってきます。

残高が50万円であるのなら、一回のトレード金額は5千円から1万円といったかたちです。

バイナリーオプションは投資時点で損失と利益が確定する

バイナリーオプションは投資時点で損失と利益が確定する

バイナリーオプションの歴史でお伝えしましたが、バイナリーオプションはFXの派生商品であり、投資時点でその投資の最大損失と最大利益が確定するオプション取引の一種です。

トレードを開始した時点で、損失額も利益額も決まる

このことは、1回のトレード局面において大きな違いとなります。ルールの固定化がしやすいのです。

バイナリーオプションは決断をするタイミングが、トレード開始時のみでよい。

ということになります。

FXにおいてはトレードを行う時にエントリーしたポジションをエグジット(利確か損切)し清算するという2回の判断と行動がセットになっています。

これは、売買差益を得る投資である株式投資や仮想通貨売買なども同様です。

いずれも指値注文や逆指値注文で、利確や損切の目標値をあらかじめ設定しておくことは可能ですので、いい意味で自由度が高い。反対に初心者には少し難しい側面もあります。

こういった性質の違いから、バイナリーオプションは損失や利益を事前に計算がしやすいところ、そして「売買」ではないということから、予想していない大暴落に巻き込まれて大損失をしてしまうような恐れはありません。

FXのほうがトレーダー人口が多くメジャーである

バイナリーオプションはFXの派生。

世界的にもトレードの人口は圧倒的にFXのほうが多いでしょう。

歴史を考えても、FX会社のほうが長期的に事業を行っています。

このことから、会社規模や資金力、社会的な信用力は

FX会社≧バイナリーオプション会社

であるといえます。

現状、ハイローオーストラリアやTheOption(ザオプション)は金融ライセンスも保持し健全な運営を行っていると考えていますが、FX会社であるXMやAxiory、TitanFXなどと比べると規模感は恐らく劣るでしょう。

バイナリーオプションは誕生して15年ほど。可能性はかなり薄いと考えていますが、参加者が少ない種類の投資は淘汰される可能性もまったくないわけではありません。

4つ目の相違点とも若干関係してきますが、トレーダーはバイナリーオプション会社の動向には充分注意していく必要があるという事です。

バイナリーオプションはノミ取引、FXはインターバンク取引(海外の場合)

バイナリーオプションは「ノミ取引」であり、FXはインターバンク取引(NDD方式とも呼ばれます)です。

あかねあかね

ノミ取引?


「ノミ取引」はどういうことかというと、会社が胴元となり投資家から投資資金を集めて、投資家の予想が的中すれば払い戻しをする。
ジロージロー

トレーダーの予想が外れた場合は投資資金を利益として呑み込む。というスタイルのこと。つまり、胴元と子供の関係。舵のみたいなものだね!

つまり、

トレーダーが勝利 = バイナリーオプション会社の損失

トレーダーが敗北 = バイナリーオプション会社の利益

となるわけです。

対して、世界のFX会社はインターバンク取引(NDD方式)が主流です。

このインターバンク取引というのは、FX会社がトレーダーの注文を受けますが、FX会社は「インターバンク市場」と呼ばれている世界各国の銀行間で両替等がされている外国為替市場に同様の注文を出します。

FX会社はトレードの仲介をするイメージで、その取引手数料がFX会社の利益になります。

つまり、FX会社と投資家の間に利益相反が起こりません。

トレーダーがFXの取引をする(勝ち負け関係なし)=FX会社に手数料が入る。

ですから、透明性が高いトレードという意味で、インターバンク取引(NDD方式)のFX会社は投資家に好まれているところがあります。

※ちなみに、日本のFX会社の大半はノミ取引(DD方式)を採用しています。

ノミ取引は直接の取引になるため、手数料等の費用が低く抑えられる反面、会社の信用度などがより重要になってきます。

そのことからも、バイナリーオプションをする場合の会社選びは慎重に行う必要があるということですね。

 

FXは中期・長期トレードや自動売買など選択肢の幅が広い

2つ目の違いで触れましたが、バイナリーオプションは「投資時点で損失と利益が確定する」投資です。

トレードの時間や種類などの選択肢はありますが、基本的にルールはシンプル。

時間に関しても海外のバイナリーオプションは基本的に1時間未満。30秒~15分の間で決着がつくトレードが主流です。

対して、FXは「トレードの選択肢が広い。」といえます。

FXのトレードタイプの例
  • スキャルピング(超短期)
    ・・・バイナリーオプションのように、短時間のトレードを繰り返す手法
  • デイトレード(短~中期)
    ・・・1日のうちに、数分から数時間など単位でトレードを収める手法
  • スウィングトレード(中~長期)
    ・・・1日~数日、数週間にわたってトレードをする手法
  • スワップポイント狙いの長期保有
    ・・・長期保有をしてスワップポイント(通貨間の金利差)で日々の利益を積み上げていく手法
  • システムトレード(EA(自動売買))
    ・・・MT4上にEA(自動売買)をセットして自動取引をさせる手法
  • マネージドアカウントを利用した手法
    ・・・MAM(Multi Account Manager、通称マム)やPAMM(Percentage Allocation Management Module、通称パム)といったアカウントを使って他のトレーダーに運用してもらう手法

FXは大きく分けるとやはり時間軸で、上記のようにカテゴリー分けすることができます。

エントリーとエグジット、それぞれがセットで1つのトレードとなることから、自由度が格段に高くなり選択肢が広がってきます。

自由度が高いということはメリットも当然沢山あります。

ただし、初心者にとっての大きなデメリットとして、初心者は損失の方向に値が動いていった時に「損切り」の判断をするのが非常に難しい側面があります。

これは、自由度が高いからこそダラダラと傷口を広げてしまいがちになるということです。このFXに関する取り組み方についてもいつか紹介できたらと考えています。

バイナリーオプションとFXの違いと共通点

バイナリーオプションとFXの違いと共通点

ここまで、バイナリーオプションとFXの違いについてお伝えしてきました。

思っていたよりも違うなと考えている人も多いでしょう。ただし、共通していることもあります。

それは、

バイナリーオプションとFXの共通点
  • 為替相場を対象にしたトレードであること(相場分析の基礎知識、世界経済などの知識やMT4などの分析ツール、技術は共通)
  • メンタル的な部分が大きく結果を左右する可能性があること

ということです。

バイナリーオプション・FXとどちらの投資をしていくにしても、為替相場を対象にしていくということで、相場分析の基礎知識、世界経済などの知識やMT4などの分析ツール、技術を学んでいくことになります。

そしてこれらの得たスキルは、バイナリーオプションをしていてFXに転向する場合も、FXをしていてバイナリーオプションに転向する場合も活かせることがあると思っています。

トレードのルールが異なりますので、当然取り組み方も変わりますが、メンタル的な部分や考え方などが重要だということも共通点といえます。

もし、現在自分がバイナリーオプションとFXどちらをしようか迷っていたりする方は、今回のバイナリーオプションとFXの大きな5つの違いと共通点を踏まえた上で参考にして下さい。

あかねあかね

なるほど~、FXのほうが難しそうって考えていたけどメリットもたくさんあるんだね。


ジロージロー

そういうことだね。自分自身の環境やスタイル。色々踏まえたうえで、FXとバイナリーオプションどちらをやるのか考えてみるのもいいと思う。

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